カラメルは、農産物を原料とする砂糖やぶどう糖などの糖類を加熱して得られる
自然な茶褐色系の着色料として、古くから食品に使用されてきました。
パンや餅などを焼いた時の小麦色は、カラメル物質が天然に生じたものであると
言われ、人類は太古から火を使用して以来、カラメルとの付き合いが
始まったと言えます。
欧米では、古くから家庭で、糖を加熱して得られた手作りカラメルが料理に
利用されてきました。19世紀には、商業的に生産されたカラメルが
菓子や飲料、ビールなどに利用され始めました。
日本には、明治初期にドイツからカラメルが初めて輸入され、ほどなく
国産カラメルの製造販売が開始されました。
大正から昭和初期においては、カラメルが主に醤油、ソース、つくだ煮などに
利用されていました。昭和30年代以降の経済成長とともに食の洋風化
多様化が進み、多くの加工食品が生まれカラメルの用途が広がりました。
食品産業の発展とともにカラメルは種々の食品や飲料に利用されてきています。